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【離婚調停まるわかり!】離婚調停を申し立てる3つのメリット!

離婚調停を申し立てたいが、いったいどのように進めればよいの?

離婚について夫婦間で協議しても解決できない場合や、話し合いに応じてくれない場合は、「離婚調停」の制度を利用することができます。

しかし、いざ離婚調停を利用しようと思っても、どのような方法で申し立てをすればよいのか分からない方が多いでしょう。

この記事では、離婚調停の全体的な流れと離婚調停を有利に進める方法などを解説していきたいと思います。

目次

離婚調停を申し立てる3つのメリット

協議離婚と比較すると、裁判所を利用するため、「手続きが難しそう」、「面倒くさそう」と思われる方も多いですが、調停離婚には下記のようなメリットがあります。

メリット① 調停調書が作成されるため、強制執行ができる

調停離婚が成立した際、「調停調書」というものが作成されます。


この調停調書には、

  • 慰謝料や養育費の金額
  • 支払い方法
  • 指定の振込みの先の金融機関 等

調停で取り決めされた個人情報に関することが詳細に記載されています。

この調停調書は、裁判の判決と同じ効力をもつため、相手がお金を払ってこなかった場合に強制執行ができます。

万が一、相手方が家庭裁判所からの金銭の支払いに命じない場合は、強制執行手続きになり、給料や貯金などの相手名義の財産を差し押さえることが可能です。

メリット② 相手と話し合わずに済む

調停では、申立人と相手方が一緒の部屋で話をすることは基本的にはありません。

例えば、最初の30分は『申立人―調停委員2名』で話をし、その次の30分は『相手方―調停委員2名』で話をする、という感じで進みます。

したがって、嫌な相手と直接顔を合わせなくて済むため感情的にならず、冷静になって話合いが進む可能性が高いというメリットがあります。

メリット③ 調停調書の手数料が安い

協議離婚で必要となる公正証書の費用は、数万円以上かかると言われている一方、調停調書の費用は2000円以下で済み、明らかに安いです。

調停調書、公正証書ともに「強制執行をかけることができる」という同じ効力を持つ書類ですが、作成費用は明らかに調停調書が安いのです。

離婚調停の申し立て方法

離婚調停申立から成立まで

申立てから成立までの全体的な流れとしては下記の通りです。

申立て

管轄の裁判所にて申し立てをする必要があります。(原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所)

申立人が家庭裁判所に申立書を提出し、受理されると調停委員会が構成されます。

第1回目の調停を行う日が決められます。(一般的に申立から1〜2か月後)

第1回調停期日

調停期日は申立人・相手方ともに一緒ですが、控え室は別で設けられており、調停する際も交代なので、最初から最後まで顔を合わせずに済みます。

離婚調停では、裁判官1名と調停委員2名(男女1名ずつ)で運用されます。

調停委員が申立人・相手方に離婚に至った経緯などを質問し、それに対し答えを述べます。

第2回目以降の調停期日

離婚調停においては、なかなか1回で話がまとまることはないでしょう。
たいていの場合1事案につき、複数にわたって期日が開かれます。

第2回目の調停期日は、第1回目の調停期日からだいたい1か月後に予定されます。

1回の調停時間はだいたい1時間半~2時間程度です。

なお、調停期間の途中で考えが変わった場合、調停を取り下げることも可能です。

調停終了

離婚調停が合意に至って調停成立するか、合意に至らず不成立になるかのどちらかになります。

申立人が申し立てを取り下げた場合も調停終了となります。どのタイミング・どんな理由でも申立人が取り下げをすることは可能です。

初めての離婚調停までに準備すべきこと

主張整理

調停期日までに、自身が「この調停で何を決めたいのか」という希望や理由を正確に調停委員に伝えることができるように準備しておきましょう。

第1回調停期日までにはっきりしておいたほうが良いこと

離婚したい理由
・未成年の子供について (親権、養育費、面会交流に関すること)

・財産分与  (財産(不動産や現金)をどのように分けるのか)
・慰謝料 (金額をどうするのか)
・年金分割の割合 

上記のことを具体的に答えられるようにすると効率よく調停が進みます。

当日の持ち物

持ち物に関して、初めての離婚調停に参加する人が不安や心配を抱きやすいと思います。

持ち物は以下の通りです。

~必須~

  • 調停期日通知書
  • 身分証明書
  • 印鑑

~あると便利~

  • 裁判所に提出した書類のコピー(調停期日通知書など)
  • 手帳(スケジュール管理するため)
  • 筆記用具
  • 電卓
  • 自身の名義の口座情報(銀行名・支店名・預金種別、口座番号)

当日の身だしなみ

調停当日にスーツをでなければいけない、という決まりはありませんが、常識の範囲内の服装で出向きましょう。

また、ブランド品・高級そうな宝石の指輪を身につけることは避けた方が良いです。

そのような身だしなみで行った場合、慰謝料請求をした時に、「ただこの人はお金が欲しいだけ」と勘違いされる可能性がありますので、無難な服装を心がけることがよいでしょう。

離婚調停を申し立てるために必要な書類

離婚調停を申し立てるには以下の書類が必要となります。

調停申立書 3通(本人・相手方・裁判所用)

離婚調停に利用する申立書は裁判所にありますので、実際に出向いてもらってくるか、もしくは裁判所のHPからダウンロードして印刷することもできます。

戸籍謄本(申立人・相手方の両方)

以下のような請求方法があります。

  • 本拠地のある市区町村役場へ直接出向き、窓口で請求する
  • 本人や家族以外でも委任状を書けば代理人が請求する
  • 本拠地が遠い等、直接出向くことが難しい場合は郵送で取り寄せる
  • コンビニで発行 (一部市区町村)

発行日から3か月以内のものが有効で、交付手数料はどこの役所でも一律で450円です。

・申立人の印鑑

・住民票or源泉徴収票(マイナンバーの記載がないもの)

・収入印紙 (申立手数料)

収入印紙はコンビニや郵便局で購入することができ、金額はどこの家庭裁判所へ申し立てる場合でも一律で1200円です。

・切手(予納郵券)

離婚調停を申し立てる際は収入印紙(申立手数料)の他に、家庭裁判所に納付する切手(予納郵券)が必要になります。

切手(申立手数料)の金額は裁判所ごとに決められており、離婚調停の場合は約1000円程度です。間違えずに納付するために、申し立てをする裁判所に事前に確認をすることがベストです。

・年金分割のための情報通知書1通

年金分割を求める場合に必要な書類です。 発行されてから1年以内のものを用意しましょう。

請求は、日本年金機構が用意している「年金分割のための情報提供請求書」を 記載して,自分の住所地を管轄する年金事務所に提出します。

年金分割のための情報通知書を取得するために必要な書類

  • 年金手帳(国民年金手帳または基礎年金番号通知書)
  • 戸籍謄本

年金分割のための情報通知書を取得するには、申請から1か月ほど期間がかかりますので、申請はなるべく早めに行っておくことをおススメします 。

年金分割のための情報提供請求書(日本年金機構)

離婚調停を申し立てるために必要な費用

費用はどのくらいかかるのだろう!?

というのは離婚調停を検討している人にとって、一番気になるところになるでしょう。

離婚調停は弁護士に依頼せず、自身で申し立てることも可能です。

費用はどのくらいかかるのか自身で申し立てる場合・弁護士に依頼する場合下記の通りになります。

自身で申し立てる場合

調停申立書 0円
戸籍謄本 450円
収入印紙代(申立手数料) 1200円
切手代(予納郵券) 1000円
住民票取得代 200円~300円
合計 約3000円

弁護士に依頼する場合

弁護士に依頼すると弁護士費用が発生します。

以前までは弁護士費用は一律で決められていましたが、現在は案件や弁護士事務所によって金額が異なってきます。

弁護士費用としては、

相談料  …相場として30分5000円の弁護士が多いです。

着手金…結果の成功・不成功に関係無く、弁護士を依頼した際、その案件に対応してもらうための費用。20万円から50万円が相場。

・成功報酬金…結果の成功の程度に応じて支払う費用です。離婚の場合、着手金と同額にすることが比較的多いようです。また、財産分与や教育費などの財産的な利益を得た場合、回収金額の何%というような形でかかることが多い。

日当…出張した際に発生する費用。だいたい半日出張で1〜3万円、1日出張で3〜5万円。

実費…書面の作成や事件調等に生じる費用。弁護士が活動する際に発生する交通費なども含まれる

このような費用が発生し相場として70万円〜100万円と言われています。

上記のように自身で離婚調停を申し立てる場合にかかる費用は3000円程度に抑える事ができるので、費用をできるだけ抑えたい場合は自身で申し立てた方が良いでしょう。

調停後の流れ

調停が成立した場合

調停が成立すると、家庭裁判所の書記官によって調停調書が作成され、離婚が成立します。

離婚が成立した場合には、離婚調停が成立した日から10日以内に届出人の本籍地もしくは所在地の市区町村役場へ行き離婚届を提出する義務があります。

提出が終了したら、正式に離婚成立となるのです。

調停が不成立だった場合

離婚調停で意見が合意せず、調停成立の見込みがない場合不成立になり、調停が終了します。

一般的には、審判や裁判であれば控訴などで不服申し立てができますが、調停では不服申し立てができません。

よって、離婚調停で一度不成立になってしまうと不成立をくつがえす事ができないということになります。

離婚調停が不成立になった場合、原則として

  • 協議離婚
  • 離婚裁判

という2つの選択肢があります。

離婚調停不成立後に離婚裁判を利用する場合

離婚調停が不成立となった場合に取られる一番多い選択肢が離婚裁判になります。離婚調停が不成立になった2週間以内に離婚裁判の提起を起こせば、離婚調停の申立手数料(約2000円)を、離婚裁判の訴訟提起の手数料に充当することが可能です。

離婚裁判に関しては、弁護士に依頼せずに手続きを進めるのは現実的には非常に困難といえますので、弁護士に手続きを依頼する方向で検討しましょう。離婚裁判を行う際は書類作成に時間がかかるという理由から、早めに依頼することがベストです。

離婚調停を有利に進めるポイント

陳述書を作成する

陳述書とは、申立書では書き切れない、過去から現在までの婚姻生活で起こったことの経緯をまとめたとても重要な資料です。

離婚調停の時間は多くて1時間半〜2時間程度です。

陳述書は絶対必要な書類ではありませんが、事前に作成しておく事でスムーズに話し合いができ、また書類にまとめる事でより自身の主張を明確に裁判官や調停委員に訴える事ができるという点があり、離婚調停を有利に進めるには必須な書類になります。

調停委員に好印象を与える

調停委員も人間ですので、やはり第一印象は大切です。

服装や身なりで第一印象はかなり変わります。

気を付けること

・無難な服装
・姿勢を悪くしない
・ゆっくりはっきりと話す
・常識的な言葉遣い

当たり前のようなこととは言え、慣れない場なので緊張してしまい、なかなか出来ないものです。

本番に備えて、自分の親を調停委員の役になってもらい練習を何度かする、もしくは、一人で何回かイメージトレーニングをするという方法もよいかもしれません。

まとめ

  • 離婚調停は相手方と顔をあわせずにできる
  • 弁護士に依頼するとスムーズに話がすすむが費用が高額になる
  • 離婚調停を有利に進めるためには陳述書は必須である

この記事を読んで、あなたが有利な結果になれば幸いです。

弁護士

松本 隆  弁護士

神奈川県 弁護士会所属
横浜二幸法律事務所
所在地 神奈川県横浜市中区山下町70土居ビル4階
TEL 045-651-5115

労働紛争・離婚問題を中心に、相続・離婚・交通事故などの家事事件から少年の事件を含む刑事事件まで幅広く事件を扱う

この記事を書いた人

小林 可奈   ミスター弁護士保険 ライター
皆様の疑問を解決するために日々活動しています!

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