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婚約破棄されて悔しい!慰謝料請求する前に知っておきたい6つのこと

婚約者から突然の婚約破棄、驚きとともに憤りを感じてしまう状況です。

理由もわからずの婚約破棄ならなおさらどう対処すべきかわかりません。

もしも式場を抑えていた、仕事を辞める手はずを整えていた、すでに結婚式の招待状を送っていた場合、損害が出るケースもあるでしょう。

そんな場合には婚約破棄の慰謝料を請求したいと感じるのは当然です。

本記事では、

・婚約破棄されたときに慰謝料は請求できるのか?
・婚約破棄の慰謝料の相場
・婚約破棄の慰謝料の請求方法
・慰謝料だけじゃない!財産的損害の賠償請求も可能

についてご紹介していきます。

突然の婚約破棄は苦痛が大きく受けた心の傷に対して慰謝料を支払ってもらいましょう。

目次

婚約破棄されたとき、慰謝料請求はできるのか?

婚約が確実になされていて、かつ正当な理由もなく婚約破棄に至っている場合には慰謝料の請求ができます。

具体的に見ていきましょう。

慰謝料を請求できるケース

婚約は、口約束だったとしてもお互いに結婚する約束をした認識があれば成立します。

ただし、慰謝料を請求するためには第三者から見ても確実に婚約していた証拠が必要となります。

例えば、結婚式場を予約していた、婚約指輪を贈っていた、両親に結婚の挨拶をしていた、会社に結婚する旨を告げていた、など、第三者から見ても婚約が成立していると認識されていたかどうかがキーポイントになるでしょう。

この状態からの不当な婚約破棄なら慰謝料を請求できます。

不当な婚約破棄とは、以下のような理由もなく結婚できないなどのことを指します。

①風水などの理由から結婚できない

論理的な事情がなく、風水や方位などの理由からの婚約破棄は正当とはいえません。

このような理由の場合には慰謝料の請求対象になります。

②他に好きな異性ができた

婚約期間中に他に好きな異性ができたとしても一方的に婚約破棄はできません。

婚約とは一種の契約です。

契約が不履行になった場合には慰謝料の請求対象になります。

③性格の不一致

性格の不一致の理由から一方的な婚約破棄はできません。

もちろんお互いに話し合い納得の上での婚約解消の場合には結婚前に相性が悪いとわかりお互いに利益を得られるでしょう。

ですが、一方的に性格が合わないと言われても納得できる話ではありませんので、慰謝料の請求対象になります。

④家風が合わない

お互いの両親に挨拶をし、相手方の親から家風に合わないから婚約を破棄して欲しいなどと言われても正当な理由にはなりません。

結婚するのは当事者です。

家風を理由に一方的な婚約破棄は不当な理由として扱われます。

ただし、相手の家族と協調関係を保てない事情があり、お互いに改善できない場合には正当な理由として認められるケースもあるので注意が必要でしょう。

慰謝料請求が難しいケース

婚約が口約束のみだった場合には、婚約成立の立証ができず、慰謝料の請求は難しくなります。

もちろん、相手が婚約していた事実を認める場合には請求できます。ですが、裁判に発展した場合、相手が「婚約の事実はなかった」と証言し婚約の事実を証明できなければ慰謝料の請求はできません。

また、婚約の事実が証明されたとしても、以下のような婚約破棄の正当な理由があれば慰謝料の請求は難しいでしょう。

① 暴力や暴言があった

あなたが、婚約相手に対して暴力を振るった、暴言を吐いたなどの理由があれば婚約破棄されても仕方がありません。

正当な理由があったと認められることでしょう。

暴言は程度や被害者側の心理状況もあり判断が難しいですが、最終的には、裁判所が全ての事情を勘案して、正当な理由の有無を判断します。

② 不貞行為があった

あなたが、婚約期間中に他の異性と浮気した事実や婚約前から元恋人との関係を継続していた事実があれば婚約破棄の正当な理由に成り得ます。むしろ、婚約期間に別の異性と関係を持った場合は、あなたの方が慰謝料請求をされることになります。

③ 病気などで子どもが望めない場合や余命が短い場合

あなたか婚約者どちらかに、病気などが理由で子どもを望めない事情や余命が短い、というケースでは、婚約破棄の正当な理由になる場合もあります。

もちろんそれでも構わないと話し合いで決まっているなら婚約は継続可能です。

相手があなたを気遣い婚約破棄を申し入れている場合には、あなたの意思を正確に伝えていきましょう。

④ 悪質な嘘をついていた場合

収入や婚姻歴など、悪質な嘘をついていたことが相手にバレて婚約破棄に至った場合には、正当な理由として認められる傾向があります。

また、あなたもしくは婚約者に隠された悪質な前科があるなら婚約破棄に至っても仕方がない状況です。

正当な理由として受け止めましょう。

婚約破棄時の慰謝料の相場

婚約破棄で慰謝料がもらえるケースとは、正当な理由もなくあなたが一方的に婚約を破棄された場合が該当します。

婚約破棄は事情によって慰謝料の相場が大きく変わりますが、これまでの判例の平均を考えるとおおよそ3万円〜150万円、一般的には数十万円以内に収まるケースがほとんどです。

慰謝料額は、あなたが受けた精神的な苦痛の度合いによって変わってきます。

例えば、あなたの年齢が30歳を過ぎていて婚約期間が数年間に及んでいた場合なら、あなたは他の異性との結婚の機会を大きく失ってしまったことになるでしょう。

このような事情も精神的な苦痛の大きさとして換算されます。

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慰謝料が高額になるケースとは

婚約破棄の慰謝料が高額になるケースとは、下記のような事情がある場合です。

・仕事を退職していた、キャリアが失われた
・妊娠・出産していた
・相手が他の異性と浮気していた
・婚約が周知の事実になっていて、他の異性との交際が困難である

(1)仕事を退職していた、キャリアが失われた

結婚を理由に会社を退職していた場合や、婚約を理由にキャリアを諦めていた場合の婚約破棄は悪質と考えられます。

婚約破棄をされた側が再就職するに当たって、退職前とは同等の勤務条件にて就労できないような場合は、慰謝料が高額になる可能性が高いでしょう。

(2)妊娠・出産していた

すでにあなたが出産している場合には、今後一人で子どもを産み育てていく必要があります。

または妊娠中なら、中絶する可能性もあるでしょう。この場合のあなたの受けた精神的・肉体的なダメージはとても大きく、慰謝料が高額になる傾向があります。

(3)相手が他の異性と浮気していた

婚約者が婚約中または婚約前から他の異性と継続して交際をしていた場合には、婚約破棄は悪質なものとみなされ、慰謝料が高額になります。

慰謝料請求の方法

婚約破棄時の慰謝料の請求方法には、下記3つの方法があります。自分に適した方法で慰謝料を請求していきましょう。

ただし、婚約破棄の慰謝料請求の時効は3年です。婚約破棄から3年以上経過している場合には慰謝料請求が困難ですから注意してください。

(1)協議で慰謝料を請求していく

できるだけ穏便に問題を解決したい場合には、協議で慰謝料を請求していきましょう。

最初に行う対応として、慰謝料を請求していく旨を内容証明郵便で相手方に送付しましょう。後に調停などに発展した場合、有効な証拠になりえます。

その上であなたが受けた精神的なダメージの度合いを相手に伝え、あなたが決めた慰謝料額を相手に請求してください。

相手との間で協議が整った場合は、決まった内容を公正証書化しておけばより安心できます。

例えば、慰謝料請求を分割払いにしたいと相手から申し入れられた場合には、その旨を公正証書に記しておきましょう。

強制執行認諾文言を入れておけば、後から不払いになっても、訴訟を経ずに、強制執行が可能となります。

(2)弁護士に代理で請求してもらう

相手が協議に応じてくれないと予測できる場合には、内容証明郵便を送付した上で早めに弁護士に相談した方が慰謝料を請求できる可能性が高いでしょう。
弁護士に相談することで弁護士費用はかかってしまいますが、確実に慰謝料を請求したいなら検討してみてください。

また、相手方と直接話し合いたくない場合にも、弁護士に相談することはおすすめです。あなたの代理人として、あなたの不利にならないように話し合いを進めてくれますので、あなたの心の傷はこれ以上広がらない可能性があるでしょう。

(3)慰謝料請求の調停を申し立てる

協議がうまく進まない場合には、相手方の住所地の家庭裁判所に婚約破棄の慰謝料請求の申し立てを行いましょう。

もちろん相手が話し合いに応じないと予測できる場合には最初から調停を申し立てる手段もあります。慰謝料請求の申し立てには1,200円分の収入印紙と連絡用の切手の料金が必要です。

慰謝料請求の調停では調停委員が仲介し、協議を進めてくれます。

そのため、不当に婚約破棄をされた証拠や、確かに婚約が成立していた証拠を取り揃えて調停に臨みましょう。

できるだけ多くの証拠がある方があなたに有利に調停は進みます。もしも相手が浮気をした証拠などがあれば慰謝料は高額になります。

調停が不成立の場合には、慰謝料請求の裁判を提起することになります。

ただし、裁判は本人で行うのは難しく、弁護士に依頼するのが通常ですので、さらにお金がかかりますし、長期戦になることを認識しておきましょう。

婚約破棄は慰謝料だけじゃない!財産損失分も請求できる

実は、不当な婚約破棄はあなたが被った精神的苦痛に対する慰謝料だけでなく、実質被った財産損失を損害賠償請求することが可能です。

例えば、式場キャンセルの費用・新婚旅行のキャンセル費用は相手に請求できますし、結婚式の招待状にかかった費用も請求対象です。

また、結婚式に向けてブライダルエステに通っていた場合の費用や、家具や家財道具などを揃えていた場合にも損害賠償を請求できます。

さらに、あなたが結婚に向けて退職していた場合には本当は働いて得られていた給与分を損害賠償請求し認められている判例も。

弁護士に相談し、どの費用について請求できるかを確認してみるといいでしょう。

結婚を強制することはできない

慰謝料請求もしたいけど、まずは婚約していたのだから約束通りに結婚してもらいたいと考える方も少なくはありません。

ですが、婚約の履行(結婚)を求めて裁判を起こしたところで、相手に強要することは不可能です

ですから、不当な婚約破棄には損害賠償の請求をしていくことが妥当な判断になるでしょう。

まとめ

不当な婚約破棄で泣き寝入りはしないでください。

相手に対してきちんと慰謝料は請求していくべきです。

あなたが受けた精神的な苦痛は、他人には計り知れません。その分の対価は相手にも支払ってもらいましょう。

ですが、不誠実な相手をいつまでも思ったり、恨んだところであなたには何の得にもなりません。

不誠実は相手のことは損害賠償で清算し、次の幸せに向けて心を切り替えていきましょう。

あなたの幸せのために前向きに歩んでいくことを心から願います。

監修弁護士

島野由夏里 弁護士

千葉県弁護士会所属
島野ゆかり法律事務所 代表弁護士
住所 千葉県松戸市西馬橋蔵元町97
電話 047-345-0110

家事事件(離婚、相続等)、一般民事事件(交通事故等損害賠償、契約関係等)、 債務整理(自己破産、個人再生、任意整理)を中心に取り扱う。
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