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5分で理解◆面会交流調停の起こし方から解決までを完全サポート

離婚を経験し、相手方が親権を取るケースは少なくありません。

また、子どもと定期的に面会できていると思っていても、だんだんと疎遠になり子どもと会えなくなっていく…。 という苦い経験をしている方も多いかと思います。

平成28年の厚生労働省のデータでは、母子世帯で面会交流の取り決めをしている世帯は25%に満たない結果となっており、実際の実施状況は母子世帯では約30%程度にとどまっています。

特に小さな子供の場合、子ども自身の力だけでは離れた親に会いに行けませんし、時間がたつにつれ、あなたへの執着やあなたとの楽しかった記憶も薄れてなくなってしまうこともあります。

このように様々な事情から子どもと面会交流できなくなってしまう親は、残念ながら一定数いるのが現状です。

しかし、落ち込むのはまだ早いです。

子どもとの面会を復活させる方法はあります。

この記事で、子どもとの面会を復活させることができる「面会交流調停」の方法を解説いたします。

ぜひ実践してみて下さい。

目次

面会交流とは

面会交流

「面会交流」とはそもそも何でしょうか?

以下で用語の解説と、面会交流ができなくなるケースをご紹介します。

子どもの利益の為に行われる

簡単に説明すると、「離婚等で子どもと離れた親が、子どもと会うなどの交流をする」ことを指します。

実際に子供と会って交流することを「直接交流」、メールや写真のやり取り・文通や電話等も交流の一部で「間接交流」と呼ばれています。

民法では、子どもの利益を優先すべき、と記載されています。 つまり、離婚などで離ればなれになった親とも交流することにより「自分が愛されている、大切な存在である」と実感することで、精神的にも肉体的にも健康な成長が期待できる(=子どもの利益となる)ことを目的としています。

父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。  (引用:民法第766条1項)

面会交流が拒否されるケース

通常、面会交流は一方的な親の事情や都合で拒否することはできません。

しかし、以下のようなことがあると面会交流を制限される場合もありますので注意しましょう。

・子どもに悪影響を及ぼす

もう一方の親の悪口を言う、不道徳な行いをする・させる等

・子どもを利用する

「ママに復縁したいと伝えて」と伝言したり、相手の親の状況を探るような会話をする

・子どもに危害を加える

暴力をふるう、暴言を吐く、無理やり連れ去ろうとする等

要するに、「子どもの利益」にならないことをさせたり、悪いことをしているところを見せたりすると、立派な面会交流拒否の理由になってしまいます。

この他にも、子ども自身の意思により「会いたくない」と拒否されると、面会交流が中止されてしまう可能性もあるので、子どもにとっていい親であるよう努めることが大事であると言えます。

面会交流調停について

では、実際に交流がなくなってしまった子どもとどのようにして交流を復活させたらいいのでしょうか?

解決策の一つとして、「面会交流調停を起こす」という選択肢があります。

調停の基本的な流れ

一般的な調停と流れは一緒です。

まず申立人(自分)が家庭裁判所へ申立を行い、実際に調停を行う期日の指定を待ちます。 調停は、基本的に申立人・相手方(親権を持っている親、場合によっては子どもも同席する)・調停委員(裁判官が同席する場合がある)の3人で進められます。

基本的な調停の流れは図の通りです。

まず調停委員は申立人と話し合い、そのあとで相手方と話し合います。

おおよそ30分ごとに交代し、交互に話を聞いていきます。これを2回行い、その日の調停は2時間程度で終了となります。

調停中は申立人と相手方がお互い顔を合わせないように、それぞれ控室が異なります。(もちろん、裁判所外で連絡を取り合う事はOKですが、相手や自分に代理人がついている場合には、代理人を通じて連絡を取り合うことになります。)

2回目以降の調停は、約1か月先の日付を指定され、1回目の調停と同じような流れで進行します。

調停は1か月に1回ほど行われ、申立~成立(不成立)までの期間は、おおよそ1~1年半ほどかかります。もちろん双方が納得しないままですと、もっと時間がかかる可能性があります。

この他に、調査官が申立人の家庭の状況や子どもの意見を調査することがあります。子どもとの面会や、試行的面会交流(面会交流がうまくいくかを確かめるため、家庭裁判所内等で試してみること)などを行うことがあります。

公平な立場である第三者が調査をすることにより、この面会交流が「子どもの利益」になるかどうかを判断します。

双方が納得すれば、調停は成立し、面会交流が再開するでしょう。

双方が納得しない場合には、調停は不成立となり、申立人が取り下げない限り審判へ移行します。 裁判官が、当事者から提出された書類や家庭裁判所調査官が行った調査の結果等の資料に基づき判断し、決定します。

調停に必要な書類・費用

必要書類
・申立書原本と写し1部
・対象の子どもの戸籍謄本(全部事項証明書)
標準的な申立添付書類(本人の戸籍謄本・陳述書など)
  ※必要に応じて追加書類の提出が必要な場合もあります

費用
・子ども1人につき1,200円分の収入印紙
(裁判所によっては郵送用の切手が必要な場合があります)

申立書

記入例は以下の画像を参考にしてみてください。

また、必要に応じて弁護士に依頼する場合には、弁護士費用が別途必要になります。

弁護士に依頼すべき?メリット・デメリット

弁護士に相談・依頼する際には様々なメリット・デメリットがあります。

相手方とすでにもめている場合や一筋縄ではいかない場合には、多少費用が掛かっても弁護士に依頼することをオススメします。

また、実際に依頼までいかなくても相談するだけでも自分の状況を整理することができるので、一度検討してみるとよいでしょう。

メリット
・書類の準備など雑事をお願いできる
・調停委員の心証がよい対応ができる・対策を考えられる
・精神的負担が軽くなる

やはり自分以外に味方がいることによって精神的負担が軽くなることは大きいでしょう。

面会交流調停では調停委員への心証が大事になってきますので、弁護士の経験に基づき対策を立てることができるのはプラスになります。
また、必要書類の準備や陳述書の作成等は、経験がないと時間がかかったり、「本当にこれでいいのか?」と不安になったりします。
「自分で用意すると時間がかかりそう・・・」と思ったら迷わず弁護士に相談しましょう。

デメリット
・費用がかかる
・弁護士との打ち合わせが必要になる

一番のデメリットは、費用がかかることではないでしょうか。

通常、面会交流に関わる弁護士費用は、着手金が15~20万円、日当が1日3~5万円程度が相場となっています。(弁護士により異なり、案件の難しさなどによって変わりますのであくまで目安としてお考え下さい)

また、弁護士と面談する時間が確保できない、となるとそれだけでストレスになってしまう可能性があります。

第三者機関の利用の提案

面会交流調停時に「第三者機関」の利用を提案されることがあります。第三者機関とは、面会時に子どもとの交流を支援・援助してくれる団体のことを指します。

例えば、父母間で強い確執がある場合、面会交流における連絡や子どもの受け渡し時に顔を合わせる・メールや電話などのやり取りをする、というのがネックになります。

このような時に、第三者機関が間を取り持ち、スムーズな面会交流ができるように調整することができます。

参考:FPIC 面会交流援助の案内

利用する第三者機関によっては費用がかからない場合もあります。

前述の「面会交流が拒否されてしまうケース」等においては非常に有効な援助と言えます。

子どもと同居している親が安心する「面会交流の環境」を提供できる、というアピールにもなるので検討してみるとよいでしょう。

まとめ

いかがでしょうか?

ただ自分の子どもと面会したいだけなのに、相手方の都合で会えなくなることは非常に悔しいことと思います。

面会交流調停を起こすと必要以上に長引いたり、相手が理不尽なことを言ってきたり、精神的にも疲れてしまうことが多いと思います。

そんなときは迷わず弁護士を利用し、少しでもあなたの負担を減らせるようにしましょう。

そして、あなたの正当な権利を取り戻しましょう!

監修 弁護士

弁護士  松本 隆

神奈川県 弁護士会所属
横浜二幸法律事務所
所在地 神奈川県横浜市中区山下町70土居ビル4階
TEL 045-651-5115

労働紛争・離婚問題を中心に、相続・交通事故などの家事事件から少年の事件を含む刑事事件まで幅広く事件を扱う

この記事を書いた人

大川ゆかり 当サイト「ミスター弁護士保険」編集長。
法的トラブルは予防と備えが必要ということを広めるべく、弁護士への取材を通じ、情報発信しています☆

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