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モラハラを立証するためにしておきたい5つのこと

あなたは「相手がモラハラをした事実を証明したい!」と思っていますか?

もちろん、モラハラの被害者は誰しもそういう思いはあるはずです。

しかし、モラハラの加害者は嘘をついてあなたの証明を妨害してくるでしょう

例えば、加害者は、モラハラ行為について

「愛情の裏返しだ」、「単なる性格の不一致があっただけでモラハラになるようなことはしていない」などと都合のいい言い訳をしてくる事があるでしょう。

また、常に支配者でありたいがために事実を捻じ曲げてでも嘘をつく事もあります。

「嘘は泥棒の始まり」とはよく言ったものです。

この言葉は、親が子供に嘘はいけないと言い聞かせるために使っていた言葉だったような気がしますが、法律の世界では双方の主張が真っ向からかみ合わないことはよくあります。どちらかが嘘をついているということです。

あなたは何を奪われたのでしょうか?

また、今後、何を奪われそうでしょうか?

お金・自由・心・結婚生活に費やした年月などが考えられるでしょう。モラハラ加害者が嘘をつく可能性がある以上、証拠を用意しなければ、モラハラがあったことを証明するのは非常に困難です。

そこで、この記事では、モラハラがあったことの証明のために必要なことを解説していきたいと思います。

目次

モラルハラスメント(モラハラ)とは?

モラルとは(道徳・デリカシー)、ハラスメントとは(不快感をあたえる嫌がらせ)。

モラルハラスメント(モラハラ)とは、暴力などあからさまな嫌がらせではなく、言葉・態度などあらゆる手段を使い心身にダメージを与えることです。

  • 言葉の暴力(恐怖による支配)
  • 必ず否定からはいる(共感・協調がない)
  • 嘘をつく(良心の嘘ではなく、「不快感をあたえる嘘」)
  • 謝らない(自分の誤りを認めなく、常に自分が正しいと主張(思い込む)
  • 束縛(自由を奪っているにも関わらず「愛」と勘違い。常に支配者でありたい)
  • 生活費を入れない(「自分が稼いだお金だからお金を入れる入れないは自分の判断である」など、全くもって身勝手な自己中止的な思考。)
  • 文句が多い(人まかせにしているにも関わらず料理・掃除、全てに対し文句が多い)

等々、モラハラと判定されるような要因の一部です。

モラハラが原因で離婚を考える場合の法的根拠

民法で定められた離婚事由は民法第770条第1項に定められておりますが、以下の通りです。

  1. 配偶者に不貞な行為があったとき。
  2. 配偶者が悪意で遺棄されたとき。
  3. 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
  4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

※モラハラは「5.その他婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当しますが、モラハラの事実があったことを証明するためには証拠を押さえなければなりません。

さて、ここから「本テーマ(モラハラの立証)」に迫ります。

立証する為の「証拠」

慰謝料も含め、離婚を勝ち取る為には証拠が全てです。モラハラ行為に関する全ての記録を残しましょう。

1. 録音・録画の記録

モラハラの様子をスマートフォンやICレコーダーなどの録音録画機器を用いて動画・録音の記録に残しておけば、それらは価値が高い証拠になる可能性が高いです。

ただし、記録が断片的な部分しかない場合(例えば、怒鳴られていた時間が全体で1時間あるのに録音データがそのうちの5分くらいしかない場合)、前後の状況が証明できないため、証拠としての価値が弱いと判断される可能性がありますので注意が必要です。

モラハラ加害者は、記録にはない前後の部分を捻じ曲げて架空の事実を主張してくる可能性が高いです。当該モラハラ行為の部分(断片)だけではなく、必ず前後の言動等を洩れなく撮影・録音しましよう。

※特に電池切れなどで録音できていないということはよくあります。ご注意下さい。

2. SNS等の電子媒体の記録

メール以外にも、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)のLINE(ライン)・Facebook(フェイスブック)・Twitter(ツイッター)等の書き込みなどの履歴も大切です。

ただし、(1 録音・録画の記録)のところで述べた通り、「断片的な記録」はモラハラ加害者に言い逃れされてしまう可能性が高くなってしまうので注意しましょう。

仮に、「昨日は○○だった。」等の記録があったとしても、具体性がありません。何が○○だったのか?断片的な情報ではモラハラ行為を断定できません。

例えば、『昨日の晩御飯は相変わらずまずくて耐えられない・・・』というふうに嫌がらせ(モラハラ)をするLINE等の具体的な実態記録は、証拠能力が高いといえるでしょう。

また、上記のような電子媒体は破損やデータが消えてしまうといったアクシデントのリスクもありますので、必ずバックアップの保存も忘れないようにしましょう。

3. 日記の記録

毎日、具体的につける事により誰が見ても信憑性が高いものに近づける事ができます。。

5W1Hで誰にでも正確に伝えられる具体的な情報(記録)にしましょう。

「だれが」「いつ」「どこで」「なにを」「なぜ」「どのように」が詳細に記録されている事がポイントです。

4. 診断書の記録

体調が悪い場合、心療内科や精神科等で診察を受けるべきです。精神疾患といわれるうつ病の症状がでている可能性もあります。

また、疾患がない場合でも診療医のカウンセリングを受ける事によって、物事を冷静に考えられるようになるきっかけになるのではないでしょうか。

相手がモラハラ加害者であれば、なおさら「冷静」さを取り戻し、相手の手中(マインド)から抜け出す事は大切な事です。

5. 公的支援機関での相談記録

相談記録はモラハラ被害の証拠と成りえる可能性は十分あります。

DV相談ナビ

配偶者からの暴力に悩んでいることを、どこに相談すればよいかわからないという方のために、全国共通の電話番号(0570-0-55210)から相談機関を案内するDV相談ナビサービスを実施しています。 発信地等の情報から最寄りの相談機関の窓口に電話が自動転送され、直接ご相談いただくことができます。

男女共同参画局(内閣府)公式HP DV相談ナビの案内抜粋
男女共同参画局の根本の趣旨は男女平等の社会を実現する為に、何らかの被害等によって、その実現を阻む要因があるならば内閣府として支援・お手伝いしていく機関のようなものです。

本機関の名称が「DV相談ナビ」となっておりますが、DV被害に捉われず、モラハラ被害でお悩みを抱えている方もぜひ相談し、利用してみてはいかがでしょうか。(DVとモラハラは表裏一体です。)

福祉事務所一覧

福祉事務所とは、社会福祉法第14条、福祉六法(生活保護法、児童福祉法、母子及び寡婦福祉法等)に定める援護、育成又は更生の措置に関する事務を司る第一線の社会福祉行政機関です。
厚生労働省公式HP福祉事務所とは抜粋

ここでは、生活費・住居等を含めた経済的自立を援護するところです。

例えば配偶者から何らかの被害(モラハラ被害等)により住居場所が無くなってしまった。又は、無くなろうとしている場合に定職につき定収入が得られるまで仮住まい(寮・避難場所のような位置付け)を一時的に用意して頂くなど援護をして頂けます。

※仮住まいの支援体制・内容は地域の福祉事務所により異なる場合が想定されますので事前に確認する事が望ましいと考えます。

配偶者暴力相談支援センター(市町村センター一覧掲載)

都道府県が設置する婦人相談所その他の適切な施設において、配偶者暴力相談支援センターの機能を果たしています。また、市町村も自らが設置する適切な施設において、配偶者暴力相談支援センターの機能を果たすよう努めます。

  • 相談や相談機関の紹介
  • カウンセリング
  • 被害者及び同伴者の緊急時における安全の確保及び一時保護
  • 自立して生活することを促進するための情報提供その他の援助
  • 被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供その他の援助
  • 保護命令制度の利用についての情報提供その他の援助

   男女共同参画局(内閣府)公式HP 配偶者暴力相談支援センターとは抜粋

自立支援等の部分など福祉事務所と性質は似ていますが、モラハラやDVにより一定の基準を満たす場合において、緊急避難(一時保護)を要する事案に対し支援業務をするという特徴が強いと考えます。

地域によっては福祉事務所が本支援センターの中に併設している場合もあります。

尚、上記各センターの名称や趣旨等、「女性に対してのもの」と理解してしまう所もございますが、男性でも気にせずお問い合わせしてみる事をオススメいたします。

離婚手続の方法

双方での話しあいの上、離婚の合意(協議離婚)が不成立の場合は、家庭裁判所で調停員に間に入ってもらう話し合いの設定(離婚調停)を申し立てるのが一般的です。

離婚調停は「裁判所で約束を取り交わす」という事になりますので当然、法的効力があります。

もちろん、モラハラによる慰謝料請求も合わせて行う事が望ましいと考えます。

しかし、離婚調停の場において、お互いの合意形成が難しく、不成立になる可能性もあります。

モラハラ加害者自身がモラハラをした自覚がなかったり、事実を認めず嘘をついて事実を捻じ曲げたりする場合、協議離婚や調停離婚はなおさら困難になるのが現実です。

最終的には「離婚裁判への移行を検討しなければなりませんが、裁判には時間やストレス等さまざまなものを対価として消費する事となり、本意ではありませんが、やむを得ず「双方での話し合い(協議離婚)に逆戻りしてしまうケースもあります。

そうはいっても、妥協(泣き寝入り)は避けたいものです!

話し合い自体に応じないなど、モラハラ加害者との意思疎通が困難な場合は、「双方での話しあい」又は「調停申し立て」の前段階で弁護士に間に入ってもらい「モラハラを立証し離婚を勝ち取る道筋」を作る事をオススメします。

まとめ

モラハラをしている相手は「そんなつもりはない」「それは違う」「そんなことは言ってない」等々、、、嘘を付き「言った」「言わない」の話になる可能性が高いと想定しておく事です。 

そのため、離婚調停や離婚裁判で争っていくという場合、証拠の有無が左右します。

また、弁護士に依頼する事で養育費・慰謝料等お金の事も、被害者の代理人として交渉して頂き、さまざまな場面(調停・裁判等)で強い「味方」になってくれるでしょう。

ここでいう「味方」とは、相手方から「あなたや子供の安全確保のお手伝いをして頂く」という意味合いもあります。

けっして一人で抱え込まず「ご家族・ご友人・弁護士等」に相談してみる事から、始めてみましょう。

弁護士

弁護士 松本 隆

神奈川県 弁護士会所属
横浜二幸法律事務所
所在地 神奈川県横浜市中区山下町70土居ビル4階
TEL 045-651-5115
労働紛争・離婚問題を中心に、相続・離婚・交通事故などの家事事件から少年の事件を含む刑事事件まで幅広く事件を扱う

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